『負けてみろ。 聖光学院と斎藤智也の高校野球』(著: 田口元義)
https://www.shuwasystem.co.jp/book/9784798056548.html
会社のメンバーが激烈に推している本があり、読んでみた。
(彼は東大野球部出身で、卒業後も母校で指導をしているくらいの、ガチな人)
かくいう私も高校野球を何年も見ていて、聖光学院のことも斎藤監督のことも勿論知っている。
この本を読むまでは、聖光学院が甲子園に出るようになったのは2000年代に入ってからということを把握していなかった。
斎藤監督の1代で強くなった野球部なんだと再認識した。
舞台が高校野球なので、ビジネスの場面において斎藤監督みたいな言動や行動をとると多分即刻ハラスメント認定されてしまいそうだが、
読みながら何度もアツくなった。生徒と監督、監督と学校経営層、監督と前任監督で魂と魂のぶつかり合いをしている場面とかいい。
10年以上前、私は中学生の頃、狂ったように高校野球の情報を収集している時があった。たまたまスカイAの番組で斎藤監督に焦点を当てる特集番組があって、録画して何度も見ていた。その時から読書の重要性を説いていたことを記憶している。斎藤監督の人生は読書抜きでは語れない。読書で仕入れた知見・思想・感情を全て現場に注入し、球児の人間的教育を施し、結果的に野球の技術・チームの戦術を向上させていったことがよくわかる。選手が思想・言葉を反芻する場面があってややカルトみを感じたけど、組織に自分の考えを浸透させていく一つの方法なのかなと感じた。
とはいえ教育は言葉だけではなんともならない、人同士ぶつかり合って成長していく様を垣間見た。
聖光学院の選手名もところどころ知ってる名前が出てきて、それが楽しめる人にはより面白い本だと思いました。
(某選手の出禁の件はそんなこともあったな〜と思いながら読んでた)